1ヶ月でフラワースタンドの主催をしたよ~

先日2023年10月28日(土)・29日(日)にKアリーナ横浜にて開催されました

THE IDOLM@STER SideM 8th STAGE ~ALL H@NDS TOGETHER~」

にて柏木翼さんと演じる八代拓さん宛にフラワースタンドを送る企画を主催いたしました。

www.sakaseru.jp

無事に企画も完了したので、フラスタの主催がSideM2ndぶり2回目の人間が、どういうメンタルとスケジュール感とで動いていたかを書きます。

 

立ち上げまで

SideMのライブではフラワースタンドを受け付けていたのですが、2020年の5thライブがコロナで中止になって以降、ライブ・朗読劇などイベントは開催されてもお花の受付はありませんでした。

そんな中、8thで久し振りにフラワースタンドの受付をするというお知らせが公式から!

idolmaster-official.jp

 

ライブまで1ヶ月を切っている9月25日に!

いやこれ、出せるのか?

コロナ禍以前のSideMのライブでは、有志のフラスタ企画が多数ありました。私もフラスタ企画というものを知ってからは毎回複数参加していたように思います。

が、ほぼ4年のブランク。開催まで1ヶ月を切っての解禁告知。

「これ、お花集まるのかな。久し振りのこのタイミングで担当とその演者さんへのお花がなかったりしたらすごく嫌だ……」

と、結構ネガティブな考えがよぎりました。

 

しかしその途端に企画を告知し出す人達がいる。後で聞いたところによるとフラスタ解禁になる可能性が高いと踏んで、あらかじめデザインや覚悟を固めていた方が結構いたようです(アイマスシリーズの他作品では解禁されていたから予想していたそうです)。みんなえらいなあ。

そんなわけで私も担当の企画がないかと探したのですが、ない。

所属ユニットの企画はいくつかあったのですが担当一人の企画はない。

誰かが情報をくれないかと「翼のフラスタ企画ないのかな~」とツイートしまくっていましたが、「ないみたい」「あれば参加したい」という情報しかない。

 

あれ?ない?

 

それでも翌日(9月26日)までは待ちました。やっぱりなさそう。フォローしているコロナ禍後のPが「フラスタやってみたいけど勝手が分からない」というようなツイートをしている。ほぼ4年なかったからね。

あ~、あのフォロワー翼Pにフラスタ企画味わって欲しいな~。というかああいう人他にもいるよな~。やるか~、主催。1ヶ月弱は無理せず出せるものを出すなら十分な期間だ。

と考えながら「フラスタ主催しようかな」とツイートしたら何名かのフォロワーさんが反応をくれたので、できそうだなと思って踏み切りました。

 

企画始動

フラスタを出すスケジュールを逆算します。

声優・二次元系のイベントでよく見る、イラストパネルが真ん中にあるフラスタにしようとぼんやり思っていました。その場合、パネル印刷は業者さんに頼むことになります。

  • フラワースタンド指定到着日時:10月27日(金)
  • フラスタ用の装飾品(パネル)をお店に届ける日時:前にフラスタを出したときには納品3日前。今回も同じなら10月24日まで
  • パネルの印刷:知っている印刷所なら最短翌日発送可能。10月23日に発送してもらうには10月22日入稿

ざっくり上のように見積りましたが、この時点でお花屋さんが決まっていないため、装飾品の納期はもっと早い可能性もありました。

他にも突発的な事態の可能性を考えると一週間ぐらい余裕を見たい。とするとパネルの入稿は10月14日。データチェックを考えると13日にはイラストのデータが手元に欲しい。

ただ私は絵がほとんど描けません。少なくとも15日程度で私の理想のフラスタ用イラストを描くのは無理。

それもあって(そして依頼をするには日数が短いのもあり)二の足を踏んでいたのですが、上の「フラスタ主催しようかな」のツイートに反応してくれたフォロワーさんの中に素敵なイラストを描く方が数名いました。通知欄でそのお名前を見た途端に「このお二人にそれぞれあれとこれとを描いてもらって、お花や空の意匠と合わせたらとても素敵なものになる!!」と何故か急にイメージが深まったんです。もうこれしかないってぐらい固まりました。

 

お花は翼の個人カラーのグリーンがメイン。ユニット曲もやるだろうからユニットカラーのオレンジも入れます。

そして、空の上のステージで歌っているようなイメージにしたい!

お花の中に置くパネルは翼さんと八代さんのツーショットで、今回のメインビジュアルに使われている衣装で、ステージのようなイラストを。ステージはキラキラしているので、光を感じるイラストを描くあの方にお願いしたい!

宛名パネルには、新ソロ曲のイメージで空を飛んでいる翼さん。調べてみたら、ユニット衣装がリニューアルされてからフラスタが出せるイベントは今回が初らしいので、その衣装で。サイズ的にもデフォルメイラスト。キュートな笑顔を描くあの方に頼みたいところ!

ということで、mさんとさこいさんに早速DMで打診。依頼は早い方がいいと思い、ラフ画を描く時間も省略してsakaseruさんの作例から似たような設計のフラスタを探し、その写真を使って説明をしました。納期が短いこと、この衣装で描いて欲しいこと、などなど記して、お願いをしました。

なおこの時点で依頼主の私が具体的なポーズなど全く考えていなかったことが後に発覚します。

 

同時にお花屋さんへのお問い合わせをします。

公式サイトのレギュレーションを貼り、この日付の注文はまだできるか、こういうイメージで考えているが実現可能か、見積はいくらぐらいになるか、というのを第一希望のお花屋さんに送りました。無理だったときのためにちょっとお値段のお手頃そうなお店にも問い合わせます。

 

この時点で誰も参加者がいないorイラストを依頼ができなかった場合の代替案は用意していました。飛行機の形のバルーンがありそうだったので、それを使おうかなとざっくり。

幸いにも、イラストをお願いしたお二人にご快諾いただき、この案は使わずに済みました。良かった。

 

そして公式レギュレーション発表から2日目の9月27日

イラストの依頼ができたこと、お花屋さん1件からはOKの返事が来たことを受けて、企画告知用アカウントを作りました。今回あまり主催の感情を出したくなかったので、本アカとは別に作りました。

 

企画の集金はminsakaで行う予定でしたが、このサービスは一度ページを作ると後から金額の変更ができません。また、参加者様は参加した時点で入金が必要になります。

なので、minsakaのページを作る前に参加人数の規模感を確認したいとツイプラで企画ページを作りました。

ツイプラ、ツイッターの規制が厳しくなったおかげで「一斉DM」の機能がほぼ使えなかったので、これはあまり意味がなかったかもしれません……。ざっくりとでも人数が分かるという点で私は安心ができましたが。

 

ここから2日程度は企画アカのフォロワーやツイプラの参加者が増えるのを確認しながら、イラストご担当のお二人とそれぞれ打ち合わせをしていました。

mさんからラフをいくつかいただいたことで構図を何も考えていなかったことに気が付き、ただ案をいただくとイメージが浮かぶもので「この絵の雰囲気で、マイクを持たせて、どこかにお揃いの要素を」と追加のお願いをしたりしました。

更にこのタイミングで、

柏木翼くんの新ソロ曲『スカイスケープ・ノート』の収録されたCD『THE IDOLM@STER SideM 49 ELEMENTS -16 DRAMATIC STARS』が発売されました。試聴動画は以前から出ていましたがフルサイズ解禁です。

仕事帰りにCDショップに行ける環境なので、早速購入しフルサイズを聴きました。

これ飛行機要素はあんまりいらないな!

というわけでどこかに入れようかと思っていた飛行機のモチーフは消すか薄ーくすることにして全体デザインを詰めていきます。デザインラフ画はこの辺りで描きました。

 

minsakaの立ち上げ・印刷所とお花屋さんの決定

ツイプラの参加者の伸びが30人前後で止まったので、ざっくり一人当たりの参加費を計算してminsakaに企画申請をします。

計算式は(お花と印刷の想定額-私が切れる自腹)÷予想参加人数30人で、今回は1000円としました。

30人を超えたら、フラスタのお花をひたすら豪華にしよう!とここで決めました。

 

予算が増えると、楽屋花や出演者さんへのプレゼント・参加者さんへの返礼品など、ものを増やして対応する企画もありますが、私は今回それは考えていませんでした。

スケジュールとキャパシティ的に、やることを増やすと無理をする必要があるからです。この時通院して薬飲んでいたんですよね。無理して体調が悪化してフラスタのことすらできなくなったら元も子もないので、フラスタに一点集中することにしたんです。お金が増えても全部フラスタに使う。

 

さて、最初に問い合わせた第一希望のお花屋さんから返答が来ました。初回の問い合わせの時にはなかったラフ画とより詳しい条件を添えて返信。この後数往復して金額が確定します。

お花屋さんとやり取りしている間にminsakaの参加者さんがどんどん増えています。まずい、このペースだと私が一銭も払わずに終わってしまう。よし、お花を豪華にしよう!

ちょうど第一希望のお花屋さんで見積が確定し、良い具合の金額だったのでお花屋さんをそちらに決定しました。

 

合間にパネル印刷をどこに依頼するかも探します。

ちょっとやってみたい加工があったのですが、できるところがなさそうだったので早々に諦めて、

できるだけ納期が短いところ、作例の写真でクオリティが確認できるところ、知っている印刷所よりも安いと嬉しい。といった条件で探し、フラスタ用パネルも多数印刷しているという店舗に決めました。

ここがまあ、ちょっと入稿に手間取ったんですが、まあ安いところだからあんまり色々言うのもなあという感じです。最終的に宅配で届けてもらうのではなくお店まで取りに行きました。

 

この間もずっと、イラストの進捗報告を受けながら、衣装の細かい部分の模様を追加や修正をしてもらっていました。私一人の企画というわけではないので、ちょっと神経質になっていたかと思います。

 

この辺りから「大規模企画の主催ってプレッシャーやばいな」と思い始めます。

昔印刷費30万円の同人アンソロを作ったことがあるので多少の主催は平気だと思っていたんですが、自分の30万円と30人から1000円ずつ預かった3万円、緊迫感が違う。アンソロの主催も「コケたら預かっている原稿が」というプレッシャーがありましたが、お金を預かるのはまた違うプレッシャーがある。自分が5秒後に事故死したら信じて参加してくれた人の気持ちがおじゃん、というのはどちらも一緒。イラストを依頼しているので原稿を預かるのと似たような緊張もある。

 

パネル作り色々

イラストは依頼をしていますが、宛名や参加者様一覧など文字のパネルは私が作ります。

印刷所を決めるとできる加工も決まるので、それを踏まえて作り始めました。

参加者様一覧は空の背景にすることはラフの時点で決めていました。新曲『S!T!A!R!ting』の翼くん担当パートから飛行機雲(コントレイル)を取り込みたいと思い、飛行機雲のある写真にしました。遠目には分かりにくくなってしまったのは悔いが残るところです。

 

宛名パネルは雲形にカッティングしたかったので、Illustrator用の雲の素材を探し、少しだけ形を変えて文字入れ。組み合わせるデフォルメイラストの配置も考えます。

で、こう

雲の上に翼くんを載せるお仕事

別々に作って貼り合わせます。

これはイラスト周りに白縁が出てしまう以上、雲のパネルと一体化して出力するとどっちもぼやけてしまいそうだと考えての案です。貼るのは印刷所のオプションになかったので発泡スチロール用セメダインを買って私がやりました。

 

お花の中に設置するパネルは特に加工もないので印刷所にお任せです。

 

問題は上の雲形パネルができたのが21日ということなんだけどさ。

先に書いた「入稿に手間取った」の影響でミスプリントなどがありまして、予定からそれなりに遅れていました。最初のスケジュール時点で余裕を持っていなかったら詰んでいたかもしれません。

お花屋さんには23日に届けばOKだったので、22日の宅配発送でも間に合いました。が、20日時点で、印刷が更に遅れるかもという不安もあり、お店に直参させてもらうことにしました。

その予約をわざわざ変えるのもな、と思い結局22日にお花屋さんに手搬入でパネルを納品。川崎のお花屋さんなので、1週間早くKアリーナに向かっているような気分の道中でした。

お花屋さんにパネルを確認してもらい、フラスタのイメージをお互いに改めて確認をしておいとま。

帰り道「これで私が5秒後に事故死しても最低限の申し訳は立つな」と妙に安堵したことを覚えています。

 

当日まで

お花屋さんにパネルを預けて安堵したはずが、今度は別の不安が襲ってきました。理由はレギュレーションの一文です。

・会場都合により、皆様からお送りいただいたフラワースタンドが万一設置可能数を上回った場合は、公平を期してお送りいただいた札のみを飾らせていただきます。

私が最初に思ったネガティブな予想に反して、フラワースタンドがとんでもなく沢山あったんですよ。

フラスタの受付を停止するお花屋さんがちらほら話題に上がったり、minsakaやtwitterで確認できる範囲でも100を越えていそうな企画が立っていたり、とにかく多そうだったんです。うちもそのうちのひとつですが。

 

ここで当企画の収支報告です。

お分かりでしょうか。参加費から手数料を抜いた額が、ほぼお花代に当たるのです。

そのお花が設置できずにパネル(それもおそらく宛名パネルのみ)になるかもしれない、と考えると自分のせいではないのに申し訳なさが凄くて、眠剤を処方されているのに早朝覚醒した日がありました。これだけが原因ではないでしょうが。

 

(余談なのですが、レギュレーションに抵触しそうなフラスタで参加者を募っている人、私とは考え方が違うなと思います。電飾系は「公式に問い合わせてこの方法なら大丈夫だと確認を取った」としっかりアナウンスしている主催さんが多かったように見えますが、そういうことの説明もしていない人って、もしレギュ違反で設置を断られたらどんな申し開きができたんだろう。個人なら追い返されても一人だけの話で済みますけど)

 

そうしてフラスタの搬入の日(27日)。

いろんなお花屋さんやフラスタ企画アカウントから、お花の設置報告が上がり始めます。

札のみの設置になる場合は「一律」。つまりひとつでもフラスタがあるなら全てのフラスタが立つはず!

 

更に8th STAGE初日(28日)。

お花屋さんから搬入報告と完成したフラスタの写真が届きます。

お花屋さんからの搬入報告の写真。背景が違うのでこの後動かされた模様

私のあのラフ画がこんなに華やかなフラワースタンドに!

予算の力、ひいてはご参加いただいた皆様の力です。手柄は全員の物です。ありがとうございます。ありがとう。

 

さらに、カレーパンの列に並ぶために早朝に現地入りしたフォロワーさんから、「建物の中にあるのが見える」というご報告をいただきました。

その後現地に着いた私はそのフォロワーさんから観測スポットを教えてもらいまして

自分の目で確認できたときのツイート。テンション上がっているのが分かりますね。いやも~、すごい嬉しかったし安心したんですよね。良かった~。参加者の皆様~!お花ありましたよ~!!って気分。

 

この後は安心して名刺交換したりUG配ったりしていました。

不安がぜ~んぶなくなってからのライブ、すごく楽しかったです。個人的に久々に現地で八代さんを見まして(6thは行かず、7th横浜はチケットあったのに病欠。なので4thのSSA以来?)、なのに私にとってはお渡し会の次に近い席。翼くんと薫さんのハイタッチを5mぐらいの距離で見る席だったんですが、なんだあれ。

翼くんのソロ曲の演出映像が空と緑色の光だったので、フラスタに空の要素を盛り込んで良かったなあと心底思いました。

 

企画の後片付け

さて、無事にフラスタが立ったら後は企画の完了報告です。

今回集金や告知に使用したminsakaは収支報告と完了報告をして初めて主催がお金を受け取れる仕様になっています(minsakaの母体であるsakaseru経由でお花屋さんに依頼すると少し違う)。

私はお花屋さんからパネルを返してもらう予定になっていたので、それを待って収支報告をいたしました。参加者様にとっては次のイベント(ファンコンBP追加公演)に気持ちが向かっているところに完了報告が届いた形なんじゃないかなと思います。

ファンコンもまたsakaseruが受付締切間近なようで、沢山お花が届いていそうで楽しみですね。

8th以上にタイトなスケジュールですが、主催さん、イラスト・デザイン・装飾作成者さん、皆様頑張ってください。

 

 

ちなみにSideM8th、本当にお花めっちゃ多かったです。